十代目坂東三津五郎さんが亡くなったというニュースが飛び込んできました。
あまりのことに、言葉もありません。
膵臓がんで闘病されていたことはもちろん知っていましたが、
それほど悪くなっていたとはまったく思っておりませんでした。
事実、テレビなどで拝見する限り、
多少お顔の色が優れないくらいで、非常に活発でいらっしゃる。
今年に入ってからのインフルエンザが肺炎を併発させ、
がんが肺に転移していたためそこからが早かったようです。
とはいえ、
おそらく人前では弱音を吐かず、
淡々と過ごされる方だったとご推察します。
そういう美学の持ち主だったのではないでしょうか。
本日の昼に、長男の巳之助さんが会見に応じていました。
巳之助さんも非常にしっかりとした受け答えで、
なんのゆかりもない私などがうろたえていてはいけないと思いつつ、
まだ気持ちの整理ができておりません。
インタビューをさせていただくため、
青山のお宅にうかがったのは、2011年のことでした。
2011年は、御園座で團十郎さんのインタビューもさせていただいています。
あのとき、お元気だったお二人はもういない・・・。
この世の中は、なんてむごく、理不尽なんでしょう。
勘三郎さんが「何で来るんだよ!」って怒ってますよ。
怒りながら、泣きながら、2人で抱き合っているのではないでしょうか。
衝撃からまる一日、
ようやくご冥福を祈るところまで気持ちが落ち着いてきました。
どうぞ安らかに。
これからの歌舞伎界に、天上から力をお貸しください。
(2/24追記)
2/24(火)、テレビ朝日でお昼12時から、「徹子の部屋」で
三津五郎さんの追悼番組を放送するそうです。
お元気だったころの三津五郎さんの回が放送されることと思います。
「徹子の部屋」見逃してしまいました。残念です。
27日にはNHK BS「美の壺」が放送されます。こちらは録画予約しました。
このブログを読んで22日に「一谷嫩軍記」を見に行きまして、ご機嫌で帰宅した途端の訃報。えっ! 頭の中でガラガラと何かが崩れて行く音が聞こえたような気がしました。
大切な「たから」がまたひとつ消えました。
J.Fukasawaさん、
コメントありがとうございます!
「陣門・組討」ご覧になったのですね!
このブログがきっかけとのこと、大変光栄に思います。
私も22日は素晴らしい素浄瑠璃を聞いて帰宅して、
ほっと息をついたら、あの知らせでした。
本当に突然の、辛いしらせ。
J.Fukasawaさんの「たから」という言葉、身にしみます。
今日はご葬儀ですね。
仕事場から合掌します。