着物で歌舞伎を観たい!…という願望、ありますよね。そういう方は、もちろん、和装でいらしてください。
でも、「私、着物なんて持ってない!」という人も大勢いるはず。
洋服OK、難しいドレスコードなし!
私は毎月最低でも4回、多い時は20回くらい歌舞伎を観に行きますが、一度も着物で行ったことがありません。
ていうか、着物持ってないし。着れないし。
それでも歌舞伎はガンガン行きます。着物じゃなくても、全く構いません。
ドレスコードはないのです。何を着て行っても劇場から「その格好では入れません」と言われることはないでしょう。
でも、「気をつけたいこと」はあります。
「ちょっとおめかし」しているお隣りの人に配慮
もしかしたらあなたの隣りに座る人は、その日結婚記念日で、ご夫婦で久しぶりに歌舞伎見物にいらしたかもしれない。初めて着物でお出かけするので、ウキウキしている人かもしれません。そういう人のお隣りが、Tシャツ短パン裸足にサンダルだったら……あなたがもしその方の立場だったら、どうでしょう。
歌舞伎に限らず、オペラ、バレエなど、「ちょっとおめかしして楽しみたい」と思うイベントってありますよね。そういう人と同席する可能性が高い、ということは頭の隅に残しておいてください。でも、殊更おしゃれしなければ、と焦る必要はありません。オフィスにお勤めなら、仕事帰りにそのままいらして大丈夫ですよ。1時間以上座りっぱなしのこともありますので、着慣れた楽な格好の方がいいかもしれません。
一番避けたいのは視界をふさぐ「お団子頭」と「帽子」
でも本当に困るのは、Tシャツ短パンがどうこうよりも、「視界をふさぐ」格好です。
和装でおめかししても、「結んだ帯がぺしゃんこになるのはイヤ!」と前かがみになってしまっては
後ろの人の迷惑です。ちゃんと背中を背もたれにつけて観劇しましょう。
髪の毛をアップにするヘアスタイルにも気をつけたいですね。やはり後ろの方は舞台が見えづらくなってご迷惑になります。和服にはアップの髪型が似合いますから、和装の時ほど注意が必要。髪の毛をまとめたものは、頭の真上じゃなくて、頭頂より少しでも下にセットしてもらいましょうね。
また、同じ理由で上演中は帽子を脱いでいただくようスタッフから注意されます。「今日は髪型が決まらないから、帽子で隠してピンで留めて……」などと思っていると、劇場でタイヘンなことになりますよ!
……というように、知ってしまえば、歌舞伎に限らず観劇マナーとして当たり前なことばかりです。
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目次
Q1 歌舞伎は観る前に予習が必要ですか?
Q2 歌舞伎は着物で観にいくもの?
Q3 歌舞伎のチケットは、どこで買えますか?
Q4 歌舞伎のチケット、高くないですか?
Q5 なぜ、チケットの値段に差があるの?
Q6 「とちり」の席ってどんな席?
Q7 「東西の席」ってどこですか?
Q8 なぜ歌舞伎役者はオーバーアクションなの?
Q9 黒装束で役者をヘルプする人は「くろご」?「くろこ」?
Q10 「女形」と「女方」どっちが正しい?
Q11 なぜ女性は歌舞伎をやれないの
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