「演劇界」の休刊に思う事

「演劇界」という歌舞伎専門誌が先月、4月号をもって休刊に至りました。
実質上の廃刊です。
私はライターとして、演劇界に書くことが夢であり目標だったので
2015年の9月号の巻頭大特集「歌舞伎の今」で市川團蔵丈、中村時蔵丈、中村梅玉丈のインタビュー記事を書かせていただいた時は本当にうれしかったし、
その後も
2016年11月号、巻頭大特集「襲名! 四代目中村芝翫 親子四人同時襲名」で「お祝いの言葉 中村児太郎」を担当したり、
2019年6月号で、松竹こども歌舞伎スクール寺子屋の初成果披露公演の報告記事や藤間勘十郎さんのインタビュー記事、
2019年9月号の巻頭特集「令和の若武者」にて大谷龍生さんのインタビュー記事、
2019年10月号の特別企画「l love Kabuki! 外国人から見た歌舞伎」で、パックンことパトリック・ハーランさんと、ヴァイオリニストで歌手でもあるサラ・オレインさんのインタビュー記事も書かせていただきました。

しかし、この「演劇界」で書くことの最終ゴールは、劇評ページの常連劇評家になること。
その夢を実現する前に休刊してしまい、ニュースを聞いた時はとてもショックでした。

でも今、本当に休刊してしまったら、
違う気持ちが湧いてきたのです。

「もう、毎月の歌舞伎について必ず記録し集積してくれる雑誌はない」

私は2021年の1月から、YouTubeに毎週配信してきましたが、
そのために、少しブログのアップなどHPの更新が「告知」に偏っていました。

SNSなどに観劇直後の感想などを書き散らしてはいましたが、
このブログも、まさにその2021年1月以来、更新がストップしています。

今日から、私はまた劇評をHPにアップしていくことにしました。
「演劇界」がなくなっても、歌舞伎舞台の劇評集積が必要だと思ったからです。

もちろん、大手新聞社の文化欄にはこれからも劇評が掲載されるでしょう。
また、現在も、そういうお気持ちでご自分のHPに毎公演の劇評を書き公表してくださっている著名な劇評家もいらっしゃいます。

でも、視点はいくつもあった方がいい。
私は、その「視点」の一つになっていく。

それが、私のこれからの1年です。

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